レース情報
3年前に、25年振りに6日開催が復活した高松宮記念杯。今年も準決勝までは東西に分かれての戦いで前半の3日間は競輪祭などでおなじみのポイント制の一次予選。全選手がそれぞれ2走して成績上位者9人が4日目の青龍賞、白虎賞に進み、10位から36位が二次予選に。準決勝は東西各2レース。1着と2着と3着から1名、勝ち残った9人が決勝の舞台で頂点を目指して激突する。
近畿勢を引っ張るのは地元で絶大な存在感を示す古性優作だ。当杯3連覇を狙った昨年は決勝3着に終わったが、V奪還の為にここに戻って来た。仕事人の異名をとる南修二と快速ランナー福永大智と大阪は3人となったが、走れないみんなの分までと奮走する。全日本選抜を制した脇本雄太が最強の走りで近畿を盛り上げるが、寺崎浩平は最近構えるレースが多いのが気がかり。代わって窓場千加頼、三谷竜生らが機動戦で場内を沸かすか。
息の合った連係プレーを披露するのは南関勢。核となるのは郡司浩平で深谷知広、松井宏佑の機動型に、S班岩本俊介、マーカーとして円熟期を迎える松谷秀幸ら大所帯を巧みに束ねてV争いへ。
北日本に目を向けると新山響平、中野慎詞の機動型2人が好調。V戦線に波乱を呼ぶが、司令塔の佐藤慎太郎は骨折復帰後は復調途上。
中国勢をリードして来た清水裕友と松浦悠士。両者共に復調下にあり、世界で戦う太田海也が勝ち上って来るとグンと視界は広がる。
関東の雄・眞杉匠は機動戦に厳しく横へも対応。日本選手権を制した吉田拓矢、今度は俺と燃える坂井洋も元気一杯。個の力が合体すれば他地区にとっては脅威となる。
四国勢浮沈の鍵を握るのは4月からS班昇格の犬伏湧也。小倉竜二、松本貴治、佐々木豪らを背にここ一番で自慢の加速力発揮と成るか。
中部は経験値と実績で浅井康太、快速復調ムードの山口拳矢が双璧。ここに思い切った走りで評価を上げる藤井侑吾が加わり、下剋上を狙う。
九州だって黙っていない。嘉永泰斗、山崎賢人の加速力、決定力のある山田庸平、英明に荒井崇博と役者は揃っている。
厚みのある南関勢にあってもその存在感は群を抜く存在。今年もGⅢで勝ち星、Vを量産中と高い次元で好調をキープする。ラインの最前に立てば反応鋭い機動戦を展開するし、追込みに回れば仕事をこなして最後はしっかりと目標を捕捉。
2年前にオールスター、競輪祭を立て続けに制覇。昨年はサマーナイトフェスティバル、共同通信社杯をゲットして関東№1のプレーヤーに。度胸満点の先行、捲りは言うに及ばず勝負と見れば厳しく横へも対応と、これぞ競輪の走りを披露。
3年連続でS班をキープ。誰もが認める超一流選手へと成長。その先行パワーは輪界有数と言えるが、今年は今のところG戦線では優勝とは無縁。正攻法からの突っ張り先行、鉈の迫力を思わせる力任せの捲りを放ち大舞台で最高の結果を見せて欲しい。
S班の責任感を胸に目前の一戦に全力投球。番手、3番手の競走も増えて来たが、対応力を身に付けてきた印象。もち論、持ち味の機動戦も錆びついてはいない。人材豊富な南関勢、勝ち上がって行けばチャンス有り。その時の為にとやれる事をやる。
深谷にとって初のGI制覇はこの高松宮記念杯。あれから早や14年。南関に移籍して果敢に駆けて後ろのVに貢献した例は数知れず。その迫力満点の先行に、爆発的な捲りは衰えを知らない。そろそろ自身が久々の頂点に立っても誰も文句は言わない。
プロ野球から競輪への転身組。派手な印象はないが、常に強い気持ちでレースに臨みしっかり結果を残している。今、南関は乗れている機動型がズラリ揃う。マーカーとしての仕事を全う出来ればおのずと結果は付いて来る。チャンスを掴めるか。
ラインの最前に立っての速攻戦。展開はまれば大物打倒の魅力を秘めるが、大敵相手には精度で見劣るのは確か。新山響平と同乗して番手無風で回れるとビッグチャンスが訪れる。最後に繰り出す縦の脚を磨いて大一番を迎えたい。
ケイリンから競輪。鉄のフレームもしっくり馴染んで来た頃か。力だけならトップクラスだが、それだけでは本業では勝ち抜けない。レース駆け引きなど運行面の課題は残るが、ワールドクラスの加速力は無限の可能性を感じさせるモノだ。
先の名古屋日本選手権で2度目のGⅠ制覇を達成。自ら先頭に立って速攻で関東勢をリードしてもいいし、番手を回って司令塔の役目をこなしてもグンと存在感が増す。関東最強と謳われる眞杉匠とのタッグで再び頂点を目指して邁進する。
グランプリ覇者としてここ地元岸和田、高松宮記念杯に凱旋。今年は伊東のウィナーズカップを制し、日本選手権は悔しい3着だが結果はしっかり残す。抜群の乗車バランスを誇り、痛烈捲り、厳しい横への対応力を武器に当杯3度目の優勝に照準を絞る。
最後の最後に競輪祭Vの昨年とは違い、今年は初のGⅠ全日本選抜を制して史上初のグランプリスラムを達成。体調さえ万全ならいつでもこんなパフォーマンスが可能。一旦加速が付けば敵なし。近畿の先頭に立ってラインから優勝者をと奮走。
単純に瞬間の加速力だけならいつ頂点に立ってもおかしくないがそれだけで勝てないのが、競輪の難しいところ。S班に昇格して責任感も出てきたはず。持ち味のカマシ、捲りの力を最大限に活かすレースの組み立てを見つめ直す時か。
ラインの最前を任されれば闘志あふれる走り。どういう状況になっても必ずアクションを起こして場内を沸かせる。前団ひと呑みの捲りに、目標を得れば可能な仕事をこなして最後は一気。体調、調子が戻る今、久々のタイトル奪取へ静かに燃える。
今年初のGⅠ全日本選抜で脇本雄太のVに貢献して自らも2着と飛躍が期待される。その後の武雄GⅢではバンクレコード更新と快速ぶりをいかんなく発揮。日本選手権は構える傾向で消化不良に終わったが、気分一新。近畿の大会で再び輝きを!
昨年は度重なる事故に見舞われて苦しい1年に。だが、体調が戻ればきっちり結果を残せることを近況の成績で証明。気温の上昇で体の動きに切れが戻れば自力の精度もさらに増すはず。展開、対敵に応じたワイドな走りで捲土重来を目指す。
きめ細かい動きは不得手。それだけに混戦になるとマーク捌きに不安を抱くが、すんなりと運べばキメ脚は健在。銘柄級の自力型を余裕で捕える。また、奥の手には依然として捲りの勝負脚を搭載。まだまだ貪欲に勝利を掴みに行く。
ボート競技から競輪選手を目指して養成所へ。即才能が開花、早期卒業を果しプロデビュー。その後は五輪など世界でも活躍。日本選手権では一予、二予を1着、1着で勝ち上がるなど大舞台でも存在感を増す。その快速先行は一見の価値有りだ。
さらにスピード化が進む競輪の競走形態。追込み不毛の時代と呼ばれる中、仕事人として異彩を放つのがこの男。抵抗勢力をブロック、返す刀で目標捕捉のキメ脚で玄人の競輪ファンを唸らせる。この妙技をぜひ岸和田本場で見て欲しい。
成績 | 一次予選1ポイント | 一次予選2ポイント |
---|---|---|
1着 | 10 | 13 |
2着 | 9 | 11 |
3着 | 8 | 9 |
4着 | 7 | 7 |
5着 | 6 | 6 |
6着 | 5 | 5 |
7着 | 4 | 4 |
8着 | 3 | 3 |
9着 | 2 | 2 |
棄権 | 1 | 1 |
失格・欠場 | 0 | 0 |
今年で3回目を迎えるガールズGⅠパールカップ。すっかり定番となった当大会は高松宮記念杯の前半3日間で開催される。勝ち上がりは予選、準決は東西に分かれ、決勝戦で勝ち上がった東西の7戦士が栄冠を賭けて熱きバトルを展開。そして優勝者には年末のガールズグランプリへの優先出走権が与えられる。
優勝候補の筆頭は第3回オールガールズクラシックを制覇した佐藤水菜で異論はないはず。世界と渡り合い培った回転力に加えてレースの読み、対応力を増した今、正に敵なしか。だが、復権を目指して初代女王の児玉碧衣、加速力に進化を見せる坂口楓華が佐藤に襲い掛かるし、ナショナルチーム卒業の太田りゆ、梅川風子も牙をむく。さらに昨年のガールズグランプリ覇者の石井寛子、新戦力の仲澤春香を始め、久米詩、尾方真生に前年チャンプ石井貴子ら目移りする豪華メンバーが集結。
快速捲りでガールズ最強を証明したが、オールガールズクラシックで見せた先行逃げ切りと戦法に幅を増してパールカップ制覇に死角はなくなったか。厳しい包囲網を突破し再び頂に立つ。
昨年末静岡でガールズグランプリ制覇を果たす。世代交代の激しいガールズケイリンにあって長くトップレベルをキープ。流れの中から好位を占めて最後は一気に縦に踏み込み台頭する。
バレーボールで培った高い身体能力は尾崎ならでは。痛快な捲り、位置キープからの追い込みで存在感を示したいが、大舞台でのタイトルとは無縁。そろそろ悲願の一撃に期待。
昨年ナショナルチームから身を引き、ガールズ競輪に専念。世界と戦った経験は何事にもかえがたい財産。持ち味のスピードを活かした爽快な走りでガールズNo.1を見据える。
ボート競技で鍛え上げたパワーをガールズ競輪でいかんなく発揮。ナショナルチームに入り、世界を知ってさらに向上心も高まる。新たな時代を切り開かんと豪快な走りで頂点を目指す。
久留米の姉弟子児玉碧衣、小林優香に追いつけ追い越せと猛練習。その成果は目に見えて明らかに。加速度を増す捲りが最大の武器だが、頂点到達へは走りに幅を増やしたいところ。
昨年は取手でガールズコレクションを制覇。今年はさらなる高みを目指して一戦必勝とレースに臨む。目指す先は表彰台の真ん中。意識的にロングスパートを増やして力を蓄える。
近年は大舞台でヒットを飛ばせていないが、秘める潜在能力はこんなものではないはず。経験値とレースの幅を活かせれば捲差しの威力が行かされる。そんな新たな小林を見てみたい。